アレルギー 考え方、取り組み方 |
アレルギー疾患でお困りの方は、これから書こうとする事などとーの昔にご存じの方ばかりでしょう。
私は、そんな状況そのものを考え直し、整理していただきたいのです。情報の多さ、意見の相違
そんな中で蠢いているアトピービジネス、それにしがみつき、信じようとし、落胆し失望してしまう。
医学が、決定力を持ち得ないがための混乱。多くの情報をもっている、いろいろ知っている、故にどうして
いいかわからなくなってしまっているよう思えるのです。
情報のでどころ
まず、どんな情報があるかを整理しましょう。
1.大学、それに準ずる研究施設
アレルギーの研究は、分子レベルにいたり、それなりの解明もなされつつあるようですが、
一般臨床に反映して輝かしい成果を収めつつあるかとなると,はなはだ遅々たるものといわざるを得ません。
基礎研究というものは一般にそうであるし、期待して待つしかないでしょう。
2.臨床専門施設
大学病院も含め、アレルギー疾患治療を専門と称する施設は多くあります。
気になるのは、そうした施設に集まる患者さんは、当然難治例、重症例が多く
そこからの情報は、過大評価された肥大アレルギー像になりかねません。ほおっておくとみんな
こんな重症になってしまう。それを防ぐには早期軽症期から詳しい検査をし、
原因を除去し、様々な薬を長期服用し、、、、こうした施設からは情報量も多く信じられやすい。
それを読んでまた患者さんは不安に陥り大病院(建物が大きいだけの場合もある)へ走る。
3.ビジネスサイドから
すでにあちこちで指摘されていることですが、医学がアレルギー治療に関し手をこまねいているのは
事実として認めなくてはなりません。だからといって、患者さんの不安をあおって怪しげな製品を
売らんがための情報が何の規制もなく氾濫しているようです。
健康志向を逆手に取った悪徳ビジネスと言っていいものもあるように思えます。
一世を風靡した何とか草、何やら茸、何やら水、諸々のそれらは今いったいどこへ行ったのでしょうか?
それらの片棒を担いだ医者、薬局、TV、出版界、業者群がって一儲けしたのです。
しかし、いっこうにアレルギー疾患は減少していません。癌も、肥満も、糖尿病も、、、、。
重症度の冷静な判断
アレルギーにもとずく疾患で代表的なものは気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、花粉症
などです。アレルギー疾患に限ったわけではありませんが、同じ病名でも、その重症度によって対応は全く違う
違うことを銘記しておいてください。そして、軽症の子供さんが何もしないでおくと必ず重症になると考えるのは
一種の強迫観念です。むしろ、重症化するのはごく一部で保護的扱いをし過ぎることによって心因が関与した場合に
そうなりやすいと言われます。かぜをひいたら少しぜいぜいする、ほっぺががさがさしている。
そんなもの、ほっておいて結構。やれダニだ、ほこりだ、食べ物だ、大気汚染だ、新建材だ、化学物質だ、ストレスだと
騒ぎすぎて脆弱な子に育ててしまっていませんか?長い間病院で待たされ、検査であちこちまわされ、
かえって感染症をもらってきたり、ストレスをいっぱい浴びてはいませんか?
少なくとも脅迫されたり、不安を与えられたりしないかかりつけ医を探し、重症度を見極めてもらい落ち着いて治療に当たりましょう。
治療のステップ(個々の問題に関しては、ここをクリックして質問箱からどうぞ)