ちょっと一言バックナンバcho4

2002のおわりに

 毎週木曜日更新のこのHPですが、一応歳の終わりですから、 総括すべきかなと思って、

臨時のちょっと一言を書いています。

 全体として、たてておいた目標は達成されず、かといって 最悪というほどの年ではなかったように思っています。

でも、当然ながら、じわじわ身体が弱ってきているように感じ、 それは特に「目」にきていて、パソコンの仕事など

本当によく見えない日、時間帯があったりします。 当然、新聞や雑誌も、真剣に読む気はしないし、

まぁ、どうせこんなことが書いてあるんだろうくらいで、 閉じてしまうわけです。 ということは、

それほど突き詰めなくてはいけないような事件もなかったのかな? それともまわりのことがすべてうざったいのか、

これも体力の問題かなと思い、 来年こそシェイプアップ、筋トレ、フィットネス、減酒、、、、と思うのですが

ここ数年いつもそう思っていて3日ともたなかったので、 多分ダメだろうと早くも白旗を掲げる準備をしていること

自体、 気力も萎えつつあるわけです。 そもそも、2日、4日、7日とすでに新年会が予定されていて、

その場で「今年は酒を控えようかと、、、、」言い出せるわけはないのです。

私の欠点は、美徳でもあると思っていますが、断れないこと、 ついついアイデンティティをなくす、

そもそもないようなアイデンティティをすら放棄してしまうのです。

 こうして、日々、たらたらとあっという間にまた2003年も過ぎるんだろうな〜。 そういうことで、私は身の回りの

元気な人を畏れ、尊敬します。とりわけ、なんらかの権力についている方の「有名人の一日」なんていう記事を

見ていると、 なんでこんな事ができるのか、何が彼を突き動かすのか訝ってしまうのです。

「人生における欠如が行動の原動力になる、、」 みたいなことをA.マルローがいっていたように記憶していますが、

有り余るほど持っているような人ほど、さらに、、、といった感じに思えるのですが、 欠乏感というのは人によって

違うのでしょう。

 まぁ、あまりにも何もなかった一年というのもつまらないから、 ひとつだけ嬉しかったことをあげると、

この地にどうやら高速道路はきそうにない雰囲気になったことです。

この問題は、20年も前から酔っぱらうと論議してきたことで、 私は「いらない」派なのです。

地方の切り捨てと賛成派はまじないのように唱えますが、 じゃあ、どこまで高速道路が来れば満足なのでしょう?

A市まできたら、となりのB町だって、この伝でいけば 網の目のように高速を造らなくてはならない、 少し路線が

ずれた町は不公平で悲惨なことになるわけだし、 あちこちに政治家の名前が浮かんでくる 変な曲がり方をする

カーブや不思議な場所にあるインターや、ができるのは、 どうしてもここに必要!とは感じさせない、

裏を返せば、なくったっていい 証拠かなと思うわけです。

公団による道路建設の非効率、及び、 公団を取り巻く利益分配構造に対するその土地の人なら誰でも知っている

明々白々な疑問、 こうしたやり方でしか経済運営ができないのかと思わざるを得ない日本経済の縮図 的構図が

何ともやり切れません。便利だなと思うこともありますが、 それはだいたいがらがらの高速を走るとき、まぁ、

なくてもそう変わらないわけです。 この地は、養殖魚売り上げ全国一だそうで、 新鮮な魚を消費地に運ぶには

高速が、、、という議論もありますが、 私は鮮度を保つ技術開発をした方がずっと有効だと思うし、 そもそも

養殖や、釣りで海は瀕死状態、もしも高速道路が来たとしても、 その頃には運ぶ魚もないって事にもなりかねませ

ん。 四万十川だって、最後の秘境だったからこそ価値があったわけで カヌーだ、キャンプだ、天然鰻だ、鮎だって

車でがんがん乗り付けられて、 日帰りなんかされたんじゃ、先は見えたようなものでしょう。

少子高齢化社会の訪れは時間の問題、その頃には運転できる人も激減しているはず、

その辺を見据えていないと、「そして道だけ残った」って事になりかねません。

とにかく、地方が理解を深めておかないと、、、。確かに、高速道路ができると、 表面上移動は楽になりますが、

結果は地方の過疎化と産業疲弊を招くだけです。 高速道路の伸展は、地方の魅力を喪失させるだけです。

地方は、自己責任を持って おかないと、ごく限られたファミリーに金だけ流れ、無惨な姿をさらすだけなのです。

というわけで、様々な事件があったこの一年、 北朝鮮問題、ワールドカップ、ソルトレークオリンピック等々ありまし

たが、 実はやはり大半は政治家と金の噂話ばかりでした。

ま、車より熊の方が多い国でもいいな、と想いながら、きなくさい臭い漂う 年末の時をふわふわ過ごしています。

皆様、よいお年を、、、、。    

インフルエンザの季節にFLU

当地のメジャーな新聞がまたまたやってくれました。11月18日月曜朝刊の一面トップに

7段抜きで「インフルエンザワクチン接種・筋力まひの副作用・2000年以降メーカー5件報告」

との文字が踊りました。この件、すでに知られたことですが、記事では、「17日分かった」と

まるでスクープ扱いです。インフルエンザワクチン接種後ギランバレー症候群がおき

「ワクチン接種との因果関係が否定できない」と厚生省が注意したということですが、とりあえず、

当医師会への説明のため作成した資料をここに載せておきます。

2002年11月18日月曜日、愛媛新聞一面トップ記事として「インフルエンザワクチン接種、

筋力まひの副作用」という記事が掲載されました。現場でワクチン接種をおこなうにあたり、

理解を深めておく必要があると思われ、以下資料をまとめておきます。

1.ギラン・バレー症候群とは

急性に発症する四肢末梢の運動優位の障害,腱反射消失と髄液の細胞蛋白解離を特徴とする予後良好の

疾患である。(注1:必ずしもそうとは言えない)発性頻度は人口10万に対し年間0.6〜1,9で,

すべての年齢で起こりうるが小児では2歳以下はまれで,10歳前後が多い。集団発生の報告はあるが,.

家族内発生の報告はない。約2/3の症例に発症1〜2週間前に上気道症状や下痢などの前駆症状を認め,

Campylobacter jejuni(32%),サイトメガロウイルス(13%),Epstein-Barrウイルス(10%),Mycoplasmapneumoniae(5%)の

先行感染が認められる。(中略)実験的に、液性免疫の関与が疑われ自己免疫性末梢神経疾患とされている。

(注1) イギリスの調査では,66%が単純血漿交換療法もしくは免疫グロブリン大量静注療法を受けたにも

かかわらず,発症1年後に8%の患者は死亡,4%は補助呼吸が必要もしくは寝たきり,9%は介助なしでは

歩行不能であった.

                  以上小児科学第2版医学書院、および今日の診療CD-ROM VOL12  

2.インフルエンザHAワクチンとの関連について

厚生労働省が医薬品・医療用具等安全性情報181号、重要な副作用等に関する情報として

ギラン・バレー症候群、およびけいれんを追加した。使用上の注意としてギラン・バレー症候群に関しては

四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等の症状が現れた場合、には適切な処置を

行うことを追加した。これに基づき、メーカー各社も同様に添付文書を改訂した。(本年9月)

2000年1月から本年4月にかけて企業報告として5例が寄せられたことを根拠としている。このなかには、

当医師会山本四郎医師(注2)からの報告例が含まれている。詳細は割愛するが

症例は、@50代女子:背部痛と嚥下障害が出現,食事がうまくとれないため食事量の減少あり、

       接種41日後に本症と診断

     A10歳未満男児:20日間隔で2回接種後20日後に頻回に転倒し,その後自力で起きあがれなくなり、

       23日後に本症と診断

     B10歳未満女児:1回接種8日後頃から転倒しやすい,ジャンプできない,階段を登るのが不安定という

       症状に気付き、12日後に、本症を疑われ入院。

     C60代女子:1回接種?後6日目に、背部痛、めまい、11日後口唇、足のしびれを訴え本症の疑いで

      入院(注2)

      以上、1例不明ながら、最大183日後にはほぼ快復している。全例、時間的関係から、副作用が

      疑われているが、因果関係は不明。なお、米国における1976年のデータでは、4,565万人が

      接種を受け、532名が発症している。その年間1,098名が本症を発症している。

      若干の危険度の増加、接種後2週目に患者が集積しているなど、また、本症既往者で発症率は

      極めて高くなることが知られているが、結論的にワクチンとの因果関係は不明とされ、

      ハイリスクである65歳以上ではまったく無関係とされた。

3.マスコミ対応

インフルエンザワクチンの副作用としてのギランバレー症候群に関して、本日、一面トップ扱いで

報道されましたが、17日にわかったわけではなく、すでに医療関係者には周知されており、因果関係については

述べておらず事実を示して注意を喚起しています。が、こういう扱い方をすると、読者は「インフルエンザワクチンは

危険」としか受け止めません。細かい関連記事は読まないし、十分理解できないのです。

その結果、ただ、ワクチン接種率が落ち、大きな流行を生むだけという可能性があります。

以前のDPT中止事件とその結末、昨年のポリオ報道もそうでしたが、大変危険なことであり、

その結果をマスコミはどうとることができるか真剣に考えていただきたい。

何事にもネガティブな側面はあるわけですが、もちろん報道されるべきですが、ポジティブな面(因果関係は

明確でなく、きわめて稀な頻度であるということ、そして、インフルエンザの危険性がいかに高いかということ、

多くのワクチンが人類に果たしてきた役割等)を同時にしっかり報道していただきたい、と思います。

以上

この記事を書いた記者は、どれだけの背景を調べたのでしょう、載せた責任者は、

どれだけ、結果に想いをはせたでしょう。(19 NOV 02)

 

たばこについて

当サイトでは「子どもの事故」のなかで、たばこ誤飲を注意し、SIDSとたばこの関連が言われている

ことも承知ですが、さらに日本医師会も大々的なキャンペーンを始めましたし、

愛媛県小児科医会会長は高名な禁煙活動家でいらっしゃいます。が、

ついに書かざるを得ないと決断して私のたばこ感をここに書きます。「私の病歴」でもふれましたが

そもそも、私がたばこを口にしたのは、卒業試験、医師国家試験中、つまり24歳の春からです。

当時の国家試験は、普通に勉強していれば90%以上合格というものでしたし、

その春は、今さら分厚い医学書を読み直しても、、、という感じで、何しろ暇だったのです。

情報交換と称し、喫茶店や、下宿で友人が集まり、当然のごとくたばこに手を出したのです。

 この10月5日、ロサンゼルスの裁判所の陪審団は、米たばこ大手フィリップ・モリスに対し、

64歳の女性の肺癌末期患者に、個人としては史上最高の280億ドル(約3兆4000億円)の

懲罰的損害賠償を払うよう命じました。この女性の言い分がふるっています。

17歳の時から昨年2月に末期癌と診断されるまで、主として同社のたばこを吸っていた彼女は、

「たばこを吸うのをカッコよく見せ、喫煙に中毒性があり癌を引き起こすかどうかはっきりさせていなかった

同社のうその広告にだまされた」というのです。私は、彼女を許せません。大うそつきは彼女の方でしょう。

まして、3兆4000億円などという法外な賠償を命じた陪審団は狂信的集団と思うのです。

こうした人々の意見、キャンペーンなど信用できません。少なくとも97年3月にはラークが、

「たばこは中毒性があり、肺がんや心臓病などを引き起こす」と初めて認め、広告規制にも

応じています。最低に見積もっても、それから5年以上彼女はさらにたばこを吸っていたのです。

こんな話がまかり通るのなら、生命保険なんか解約して、もっとすっぱすっぱ吸いましょう。

もっとも、彼女の背後には、行きすぎた禁煙キャンペーンを張るグループがいるのはたしかでしょう。

副流煙の問題、嫌煙権の問題も含め、たしかにたばこが健康にいいとは言いません。

たばこの好きな人々は、承知で吸っているのです。本当に好きな人々は、マナーも守っています。

 さて、東京都千代田区は「安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例」にのっとり、

「路上禁煙地区」をもうけ道路上で喫煙する行為及び道路上(沿道植栽を含む。)に吸い殻を捨てる行為を

禁止、罰則規定までもうけました。飛行機や、レストランなど閉鎖空間ならいざ知らず、

公道での喫煙まで禁止し、罰則をもうけたのは異例とされますが、区長は、上記狂信的信者なのでしょうか。

この条例、必ずしも禁煙目的ではないらしく、あくまで快適な千代田区の生活環境の整備の一環というのですが、

説明にまわっている職員の後ろには、猥雑なポスター、看板、黒い排気ガスを出したまま不法駐車している

トラックなどが映し出されているのですが、誰も注意している様子はありません。

灰皿ももちろん撤去されたそうですから、この、条例、当然境界があるわけで、

隣接区域で吸う人は増えるでしょうし、バイクにくわえたばこ、店先でふかす人、あげくは歩行でなく

走りながらは??なんてことを言い出す輩がいるそうですから、どうなることやら、、、、、。

 ま、まだまだ書くことは山のようにありますが、ちょっと一服(おっと、これも差別用語かな)、

ノーベル賞物理学賞を受賞された小柴昌俊さん(76)の嬉しそうなインタビューでも見ましょう。

右手に挟まれたたばこがゆったり紫煙を、、、喫煙習慣がなかったら、偉業も達成されなかったでしょうねぇ。

まずは、おめでたいことで、、。(10 OCT 02)

事故

 当サイトでは、「子どもの事故」のなかで、何がおこるか知っていれば、かなりの悲惨な事故が防げると

強調してきました。にもかかわらず、愛犬ユーリーUがこともあろうに異物誤飲事故で

危うく命を落としそうになったのです。

 3月24日(日曜日)の夕方、彼は緊急開腹手術を受ける羽目になりました。

術前、笑顔でご機嫌のユーリーU

数日前から嘔吐を繰り返し、なんでもかみ砕き飲んでしまうやんちゃ坊主ですから、

いつものことと高をくくっていましたが、全く食欲がなくなり、ぐったりしてしまいかかりつけの

動物病院で検査を受けました。ご主人の気をひこうといつものいたずらをしていて、何かの拍子に、

私の靴下をすぽっと飲んでしまったのを目撃していたのがさいわいでした。

先生は、テニスボールを飲んでも別になにも起こらないんですけど、、、ま、念のためとバリウムを飲ませましょう、

靴下はレントゲンに映らないけど靴下にバリウムが染みこむでしょうから、ある程度状況はわかるでしょう、、、。

結果、なにやら固まりが映ったのです。

でも、先生は詰まってしまうことはないと思いますが、明日もう一度撮影してぜんぜん動いてなければ、

切った方が早いですから、、、明日夕方、、連れてきてください、、、。実は、先生も私も変更できない

ゴルフの予定が入っていて、夕方、、、、、ということになったのです。その夜、病状は悪化していきました。

好物のパンを見ても、ちらっと目を動かすのみ、動こうとしません。夜遅く、自分の部屋から、のそのそ

勝手口のたたきへ行ってべたっと寝込んでしまいました。嫌な予感がしました。以前飼っていたユーリーTも、

死の前夜、いつもと違う行動をとったからです。普段庭で飼っていたのですが、その夜に限って家に入れて

欲しがり、叱ると寂しそうな、恨めしそうな目をして暗やみに消えていった姿は今でも忘れません。

翌朝、床下に入ろうと努力したのでしょう、力つき縁側で冷たくなっていたのです。

 私はゴルフを止め、明日一番に、と思いましたが、先生の予定を変えろとも言えず、

約束の16時、動きたがらない彼を何とか車に押し込み動物病院へ向かい、即Opeとなった次第です。

私の靴下は、30分後、胃の中で見つかり、一件落着かにみえましたが、予想外のことがおきました。

助手の先生が引っ張ってもとれないというのです。ゴルフで疲れた先生の顔が引きつりました。

靴下の一部がほつれて紐状になって十二指腸に引き込まれていたのです。

腸を引き出すと、まさにゆでたソーセージ状にぷっくりふくらみ、一部色が悪くなっていました。

つまり腸閉塞、一歩遅れれば穿孔、腹膜炎、死ということになりかねなかったのです。

術式は急遽変更され、胃内の靴下は切り取り、腸の一部を切って逆から紐状部分を引っ張り出すという

大手術になったのです。とにかく、手術は成功し、みるみる元気を取り戻したのですが、

手術前は、相当痛かったはずなのに、わんこはただじっとしているだけで、もっと七転八倒、

泣きわめいてくれれば、もう1ー2日早く処置できたのに、、口をきいてくれさえすれば、、、。

 手術を終えた先生は、まぁ、小児科と一緒ですよ、その点は、、、とおっしゃっていましたが、

たしかに本当に激しい痛みがあると、子どもも泣かなくなります、が、痛くもない時

イタイイタイという犬はいないでしょうから、、、、やっぱり犬との生活はやめられません。(4 APR 02)

根室のこと

 昨年の今頃は宇和島、今年は根室が騒々しく

なっています。宇和島と根室には共通点があると

いうと驚かれるでしょうが、東京を基点にすると、

松山、釧路が直行便でほぼ同じ時間、そして車で

約二時間走り、右手に海を見ながら着いたところが

終着駅という関係です。

 根室との縁は浅くありません。昭和53年12月から

翌年の5月まで、私は根室市立病院小児科部長の

肩書きで、厳冬の半年を過ごしたのです。

外はマイナス20℃を下回り、連夜のブリザード、

ある内科医が1週間東京へ帰る間、ストーブを

切ったそうですが、帰ってみると、お湯を入れていた

ポットは爆発、風呂には5cmもの厚さの氷が張りつめ

ていたそうです。医師官舎を案内してくれた事務長が

注意したことは、凍らせてはダメなものは冷蔵庫へ、

くれぐれもストーブはつけっぱなしに、、、、。

この地で毎日300人を超す外来患者さんを新米T君

と二人でこなしました。外来診療のコツを身につける

ことができたとしたらこの町のおかげです。

酒も強くなりました。何しろ店と外の温度差は40℃

あまり、5分も歩くとすっかり醒めきってしまいます

から、途中でもう一軒、最後はみんなで手をつなぎ

吹雪の中でおたがいを見失わないように声をかけ

ながら帰る毎夜でした。

車で20分も走れば納沙布岬、旧ソ連の島々が

間近にみえます。いわく、領土返還の原点の町、

烈風にさらされて雪も積もらない厳しい風土ですが、

人々は温かい心の持ち主ばかりでした。もう1月余り

すれば根室にも遅い桜が咲き、草の芽吹いた

河原で、取れたてのます(鮭みたいな)でバーベキュ

ーがはじまります。宇和島は今年全国に先駆け、

3月15日ソメイヨシノが開花しました。根室では

その日、あだ花が散ったのです。

2002/3/15当クリニック前の桜

 

仁義礼智信ということ

 さしあたって平穏な、なんて書いたときすでに嫌な予感がしていましたが、まずNGO問題で

ずっこけてしまいました。昨年の今頃は、えひめ丸で(その節は大変お世話になりました)森内閣はあえなく沈没

したわけですが、どうも1−2月は政治の世界では判断を誤りやすい季節のようです。

ことの真相は、むろんわれわれの知るところではありません。そもそも魑魅魍魎、伏魔殿内でのことですから。

ただ、この一連の経緯で心底がっかりしたのは、二人の政治家の言動、声高で、そこいらのやくざやさんでも

びびってしまいそうなあの下品さです。日本人の根幹にあった、仁義礼智信の全てが欠けたおぞましい態度。

裏取引、寝技、駆け引き、そんな手腕はそれなりに政治家に求められる資質かもしれませんが、

世界に放映されるテレビの、そのカメラを手で覆いながら、がなり立てる、怒鳴り散らす、嗚咽に咽ぶ、

あの年代からすでにキレル人はキレルんだ、なにも先日の成人式の若者に限ったことではなかったのですな。

なんと言おうと、これでは礼儀正しくコメントを発表した方々の言い分を信じざるを得ないでしょう。

ついでに、前々回書いた狂牛病の件、またあとで、、、、、二の舞になりますよぉなんて書いてしまったせいか、

SNOW BRANDがやってくれました。いや、大阪でおみやげをかったら、製造は愛媛だったなんてことは

笑い話で済みます。機械製造の手打ちもめずらしくありません。しっかり農薬まみれの無農薬野菜も

出回っていました。もしかしてこれら全て農林水産関連?、2カ月前潔く非を認めてさえいれば、

ここまで深手を負わなくても済んだかもしれません。智のなさと、信の失墜。

辞任要求決議を与党の立場から否決しておいて「自分で進退を考えては、、、」などとコメントする方の

義もよくわかりません。衣食足って礼節を知るとはよくいったもの、任侠小泉、ここは堕ちるとこまで落とすつもりで

構造改革をやり遂げましょう。(6 FEB 02)

成人式のことなど

 2002年を迎え、さしあたって平穏な2週間がアッという間に過ぎました。特に書くことはないのですが、

ま、年頭ということで、昨年からの成人式について一言。

テレビ画面を見ていると、荒れた子ばかりが映し出され、20年前、小児科医として駆け出しだったわけで、

この頃のあかちゃんにわれわれは何か悪いものでも投与したのではないかと不安になるくらいです

ですが、私が20歳の頃と言えば、学生運動のはなやかなりし頃、一方で社会医学研究会に属し、

無医地区活動に明け暮れ、医学部紛争もくすぶり、しばしばストに突入し、シュプレヒコールを繰り返し、

何かにつけいろいろなことをボイコットし、安保がらみで、新宿や、清水谷公園や日比谷界隈を

デモって機動隊諸君と対峙していたのです。もちろん成人式もボイコット。

してみるとこの年齢、とにかく気に入らないことが多く、我慢できず、目立ってみたい年頃なのでしょう。

その頃大荒れだった奴らに限って、しっかり教授におさまっていたり、まっとうなジャーナリストになっていたり、

堅い銀行などでは、立派な支店長クラス。ということで、あまりマスコミ諸君も大げさに取り上げない方がいい。

 ところでこの13なのか14だったのかわからなかった成人の日の一日、珍しく家族サービスとなり、

かみさんと、長女を連れて奥伊予をドライブしたのです。各所、道の駅なるところを順に

まわり、からだに害のなさそうな、そして懐かしい食べ物を買い込んだのです。

所々道路端に雪の残る山道をめぐり、手打ちそばに満足し、約3時間の時間をつぶしたのです。

何しろ、長女はもう何年も日本を離れていますから、サンフランシスコの友達に日本的な小物を買ったり、

何の変哲もない山里が妙に気に入って「のどかだね〜」などと感慨に耽り、シャッターを切っているものだから、

ついついサービス、奥へ奥へと走ったのです。そんな彼女も二十歳の頃に、まさにアメリカへ遁走し、

ずいぶんやきもきさせられたものです。してみると、やはり二十歳というのは一つの山、

そこまでが育児という気がします。今年の成人式で秀逸だったのは小学生か中学生を

受付などに参加させた町、さすがに馬鹿はできなかったようで、相対的に大人にならざるを

得ない心理をうまくついたアイデアでした。親同伴、というところもあったようですが、

二十歳を過ぎたらもう親離れ、子離れしましょう。そういえば、娘と二人でコンビニに入ったら、

妙な同伴カップルという目で見られましたっけ。(16 JAN 02)

狂牛病異聞BSE

このところ、我慢強くなった私は、よくわからないことには言葉をさしはさまないできました、が

11月になって、厚生労働省、農林水産省が縦割りを組織を越えて連名で出した新聞広告には

どうしても一言いわざるを得なくなってしまったのです。

いわく、「安全な牛肉だけが市場や店頭に出される体制ができています。牛海綿状脳症に対する、

みなさまの疑問にお答えします。」とし、一問一答形式でわかりやすく説明しようとしたらしいのです。

Q.牛海綿状脳症(以下『BSE』と略す)について、国はどのような対策を取っているのですか?

「すべての国産牛にBSE検査を実施。また、特定危険部位はすべて除去・焼却しています。」

小学生高学年の子でも最初から疑問を持ちます。検査をしても特定危険部位は危険なの?

「と畜場において食肉処理を行うすべての牛について、厳格な検査を実施し、

感染が認められた牛については、すべて焼却します。この結果、BSEに感染した牛の肉等が

市場や店頭に出回ることは一切ありません。」

他の動物には感染しないのなら、ペットフードにはならないの?焼いて捨てるなんて、!!

「また、国際機関であるOIE(国際獣疫事務局)の基準で感染性があるとされている脳、せき随、眼、

回腸遠位部(小腸の最後の部分)は、BSEの感染の有無にかかわらず、すべての牛で、

解体時に除去し、焼却しています。」

感染の有無に関わらず?じゃ、検査なんかしなくて、最初からそうすればいいじゃない。

「なお、農場においても、BSEが疑われる牛については徹底した検査を行うとともに、

これらの牛については、結果にかかわらず焼却することとしています。」

疑われない牛は徹底的には検査せず、検査しても陰性でも焼き捨てるの?

まだ延々と説明が続くのですが、この辺で嫌になってきましたが、我慢強くなった私は、

最後まで読み切ったのです。

Q牛肉、牛乳・乳製品の安全性について教えてください。

 「牛肉、牛乳・乳製品は安全とされています。 マウス等での接種試験の結果、BSEの原因とみられる

異常プリオンは脳、脊髄、眼、回腸遠位部以外から発見されていません。OIEの基準でも、

牛肉は感染性がある危険部位ではないとされています。また、牛乳・乳製品にも、

BSEに関するWHO(世界保健機関)専門家会議報告によると、BSEを伝達しないとされています。

オイ、オイ、なら最初から危険部位さえ除けばいいわけじゃない、検査もいらないし、税金の無駄遣いかい?

  Q 現在販売されている加工食品は安全ですか?  

 「加工食品に対しても、原材料の点検を行い、安全に対する指導を行っています。

現在流通している加工食品についても、牛を由来とする原材料をすべて、自主点検し、特定危険部位の使用、

または混入が認められた場合には、原材料の変更、当該食品の販売の自粛や自主回収を行うよう

製造業者・加工業者に対し指導しています。」

だんだん文章が硬くなってきましたが、

でも、私のHPに書き込んでくださる方によると、アメリカのスーパーではカップ麺が消えたそうですが、

日本ではぜんぜん、そういえば村上龍さんのメールマガジンにも同じことが書いてありました。

アメリカ人は日本のカップ麺好きなんだそうです。自粛って?自主回収って?好きにしろってこと? 

Q BSEの感染源と言われている牛の肉骨粉の取り扱いは、どうしているのですか?  

 輸入品も含め、国内での使用を禁止しています。  牛の肉骨粉については、国内における家畜の餌としての

製造・出荷、使用を禁止しています。これにより、BSEへの感染を確実に遮断する体制が整っています。

じゃ、家畜にはやっぱりうつるのかもしれないの?ペットフードへの転用は無理なの?うちのわんこに〜。

  Q  BSEの人や他の動物への感染について教えてください。

「人の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病との関連が指摘されていますが、日本国内での発症例はありません。

 人にもクロイツフェルト・ヤコブ病のように、脳が海綿状態になる疾患がありますが、

このうち変異型クロイツフェルト・ヤコブ病がBSEとの関連を指摘されています。

英国における変異型クロイツフェルト・ヤコブ病については、1995年から2001年までに

百名余の発症が確認されているところですが、これは危険度の高い牛の脳などを食べていたことが

原因ではないかと考えられています。なお、日本国内での変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の発症例は

ありません。また、豚や鶏といった家畜が感染したという事例は報告されていません。

えっ、じゃあ家畜の餌にはいいじゃない、うちのわんこに〜!1

何度読んでも、結局どうなの?と小学生だって聞き返さざるを得ないでしょう。

最新の権威ある医学雑誌でも、わからない!という論文がでています。

わからないことは、わかりません、と正直に言えない何かがある、だから意味不明の作文ができてしまうのです。

こんな文章で国民が納得すると思っているとしたら、またあとで、、、、、二の舞になりますよぉ(13 NOV OI)

とかなんとか言っている矢先、2頭目が確認されました。

こうした感染症が1頭で終わるはずがないのに、安全宣言を出すこと自体無理があったのです。(21 NOV 01)

精神医療は聖域であり続けるのか?

 児童8名が一瞬のうちに命を落とす

という悲惨な事件が起きました。

様々な形で、乳幼児、児童、少年に

関わる事件が後を絶ちませんが、

いくつかの共通点があります。

第一は、今回もそうですが予防できた

はずです。犯人の経歴を見れば、

なぜこうした人物がうろついていられた

のかが不思議です。多くの虐待例で

も、事前に保健所や、警察が察知して

いて、にもかかわらず深く関わること

なく、結果、幼い命が失われ誰も処分

されないという不可思議がまかり通って

います。

 とりわけ今回の池田市での惨劇は

誰がなんといおうと社会は明確に

償いをしなくてはならないでしょう。

小泉首相は間髪を入れず刑法改正

にふれました。その後の事件の推移か

ら、焦点がぼやけ気味ですが、

たとえ医学的に精神障害でなかった

としても、行為そのものは病的と言え

ます。

まさに、聖域のない改革は精神医療の

場にも及ぶべきでしょう。いつまでこの

ようなことが繰り返されればいいという

のでしょうか?医療関係者も含め、

被害にあった子どもたちに何らかの

答えを出さなくてはなりません。

右の写真は、私が校医をつとめている

全生徒100名に満たない小さな

小学校でのスナップです。この安らぎと

楽しみに満ちた場を守らなくてはなりま

せん。鍵をかければいいというもので

はないはずです。(21 JUN 01)

 

ゴルフ Woodsと森では、、、。

もうあらゆる所で指摘されていることで、今さら書くのも、という感がしますが、

ハワイ沖の米原潜と愛媛県立宇和島水産高校の実習船衝突事故で、ゴルフ好き宇和島市民として、

やはり書かないわけにはいかないのです。

森喜朗首相が事故の一報を受けながら、その後二時間もゴルフを続けていたことで、首相は、

「ゴルフなので止まっていると他の人に迷惑を掛ける」「秘書官から動くと連絡が取れなくなる恐れがあるから、

そこにいてほしいといわれた」と釈明して、またまた恥の上塗りをしてしまいました。

ゴルフルールでは、進行ができなくなれば、後続組をパスさせるのがマナー。止まっていると

他の人に迷惑を掛ける,などという言い訳は、ゴルフにおいてもルール、マナーを知らないことを

露呈したわけです。私たち医師仲間は、ほとんどみんな携帯を持ってプレーしています。

患者さんが急変したとき、即座に帰院します。特に、産科や内科の先生は気の毒なくらい。

でも、当たり前のことでしょう。誰も、パットの最中に鳴り響いても、文句は言いません。

プロゴルファーではないのですから。仕事柄、当然のことだからです。

森氏も、ご自分の仕事をわきまえていれば、その時、プレー姿で官邸に駆け戻っていたでしょう。

多少支持率は上がったでしょうに。

ゴルフは健康管理ともおっしゃいました。なら、夜な夜な料亭で顔を赤くしているのはいったい何と

釈明されるのでしょう。ゴルフを馬鹿にしているとも言えます。せめて、フィットネスクラブで、

政治談義でもなさってはどうでしょう。ま、もうその必要はなくなりそうですが。

あらためて申し上げておきますが、ゴルフが悪いなどといっているのではありません。

ゴルフ場にいたことも、この大変な時期ではありますが、休日でしたし、いいでしょう。

その場で万全の措置を取ったつもりで、そうおっしゃいましたが、それも当たり前のこと。

即刻、帰らなかったことを問われている事にどうもお気づきになっていない、

その感覚が国民には信じられないのです。

 そもそも、森氏は、宇和島を第二のふるさとと呼んでいました。それは、政治家としてのキャリアを、

この地の代議士の秘書としてはじめたからです。だからというわけではありませんが、

その後の対応も、その宇和島に、まさに恩を仇で返す仕打ちと言えます。危機との認識を持てなかったのは、

この方ですからあきらめもつきますが、宇和島の学生たちが海外で生命が危機にさらされている

のですから、必要以上といわれるくらいの果敢な措置をとって欲しかったわけです。

この、あまりに緊張感を欠いた対応は、たしかに、ふてくされる森首相個人の資質だけとはいえません。

あなたをとりあえず「密室」で選んだ、いわゆる五人組、そして、巨大与党のいいかげんな対応が

事の発端とも言えます。内輪で、今さら批判しても遅すぎる方々にも、大いに反省して

もらわなくてはなりませんし、新聞、雑誌をかざしてしか批判できない野党の方々もほぼ同罪でしょう。

でも、首相の座を受けた以上、みっともない振る舞い、言い逃れ、強弁は止めて欲しい。

教育上よくない。潔くない。ゴルフの原点である、自己責任から、はるかに逸脱した行為です。

OBを打ったのは自分、パットをはずしたのも自分、キャディがいても、最後は自分、

他人のせいにしてはいけないのです。ま、名門ゴルフ場「戸塚カントリー倶楽部」のゴルフ会員権を

約十六年にわたり、無償で譲渡してもらって?!プレーをなさる方に、

ゴルフの精神を説いても無駄でしょうが。ところで、戸塚CCといえば超名門。

日曜、祭日はビジター不可、とするとこの方、やはリメンバー??(15 FEB 01)

ニュースキャスターという偉い人々

 どうも本業から離れたことを書き続けているようで、こうしたことができるのも、「言論・表現の自由」の

おかげなのだけれど、こうも少年たちのさまざまな事件が続くと、そのちょっと前の段階である子供たちと

関わっている者として、例の「青少年社会環境対策基本法案」というのは、やはり必要なのではないかと

思う今日この頃なのです。安藤優子、筑紫哲也、田原総一朗氏らが、この15日、「法律に基づく公権力の

放送番組への介入を制度化するもので、制定に断固反対する」と声明して、ついに火がついた形ですが、

本当にそう思っているのでしょうか?いつもなら両手をあげて、そうだ!といいたくなることをコメントしてくれる

キャスターの筑紫哲也氏は、さすがに「今のメディアの状況が全て誉められた状況かといえば

必ずしもそうではない」としながらも、「何が悪くて何がよいかということを総理大臣や、知事や、

ましてや参議院の自民党の議員会長らの判断によって決める。そういう形が決して健康でないし、

ノーマルでないということは明らか」と、やっぱり、そのとおり、といいたくなる発言を残していますが、

最終的に、民放テレビ各局のキャスター有志6人は「法律に基づく公権力の放送番組への介入を

制度化するもので、制定に断固反対する」という、従来型のの声明を発表したのです。

 子供が育ち、どうなっていくかは、たしかにメディアだけの責任ではありません。今読んでいる最中の

「子育ての大誤解」は育児に関して、親の責任なんて関係ないと言い放って、ベストセラーとなっていますが、

裏を返せば、社会の影響は計り知れないということ、3歳児神話なんて吹っ飛んだかに見える今日にいたっては、

「青少年保護を名目として検閲や国家統制への道をひらく」なんて50年代の学生運動じゃあるまいし、

真剣に、恥ずべき、見て欲しくない、むなしい、安易な、有害とされてもしかたのない番組をなくそうという努力を

して欲しいのです。自主規制では不十分なのです。同じく反対の立場をとっている、ペンクラブも、

会長の梅原猛氏の名で声明を出しましたが、「過度の性的 あるいは暴力的表現に関しては、

映画における映倫、放送におけるBRC及び放送と青少年に関する委員会、書籍等には出版倫理協議会、

新聞における日本新聞協会などのほか、それぞれのメディアにおいて自主的な努力がなされてきた。

もちろん、こうしたさまざまシステムをもってしても万全とはいえず、、、、、」そう、万全ではないのです。

 アメリカ小児科学会(American Academy of Pediatrics)の、外来の質向上プログラムには、

親が監視できない場所(children's bedroom)にテレビを置くな、子供がどんな番組を見ているか

監視しろ(monitor)、テレビを見る時間は一日1〜2時間に制限せよ(limit)、大人の番組より暴力的な

プログラムがあることを忘れるな(remember)、と警告しています。そして、もしそういう場面をみたら、

「これと同じ事をしたらどうなるか?」と子供に問いかけなさいといっています。

 安藤さん、筑紫さん、あなた方が眠っている時間に、どんな番組があなたの局で流されているか、

チェックしてください。もちろん、今の政治家や警察権力が決めることではないのは自明の理ですが、

それ以外の誰かがチェックする必要はあると思うのです。

ま、見たくなきゃ見るなといわれればそれまでですが。(20 JAN OI)

4-JAN 2001年、年頭所感

 年末年始というか、世紀末、世紀初めというか、けっこう意義深い数日だったはずですが、

もうそろそろいいかげんにしたら、という感の強い「紅白」を筆頭に、世界に冠たる劣悪番組の

垂れ流しは一向にやみません。教育改革国民会議による最終報告が年末にでましたが、

教育を良くしようと言うことは当然として、17のさまざまな提案が盛り込まれていましたが、

子供に悪いものを排除しようと言う意見はわずか数行、その内容も、保護者団体やNPOなど

民間団体にチェックをゆだね、スポンサーへの働きかけを求め、国はといえば、

そうした取り組みを支援!!するという及び腰ぶりです。

 「言論、表現の自由」という錦の御旗が、お偉方にとってはそれほど怖いのでしょうか。

たしかに、誰でもすねに傷はあり、高い地位にいる方ほどそれをほじくり返されるのは

致命的なのかもしれませんが、多くの少年犯罪が(少年に限らず)各種雑誌、映像、ゲームなどの

影響を受けていることは否定できず、なんといわれようとこれらを排除していかなければ、

という強い姿勢が感じられません。IT革命という言葉に酔いしれている時の首相は、そこから

どれだけ有害情報が子供たちに流出するか、おわかりになっているのでしょうか?

映画には、「バトルロワイアル」を通してしまう程度の映倫がありますが、その他は全く野放し、

これでは、教育の原点は家庭とし、学校で道徳を教えることをためらわず、古典、哲学、芸術を

重視しと謳っても、子供の心は、何が本当なのか混乱するばかりではないでしょうか?ITとは、

原点である家庭に、直接、有害情報を高速で、大量に流し込む技術なのですから。

あまりはしゃいでいると、アイテテテってことになりかねません。(4 JAN 01)


バックナンバー  2000

20-NOV 富士の高嶺に降る雪は

23-JUL  あっと驚く、くすりの使われ方

18-MAY ポリオのこと、神の国の子供たちは?

25-APR このホームページ、一歳になりました。

23-JAN 5,000アクセスに思う「Medical Netiquette」

14 JAN いよいよ、インフルエンザが 

バックナンバー  1999

19 NOV  エー! 「インフルエンザはかぜじゃない」?

23 OCT  3,000アクセス、相談100記念

17 AUG  榎のはなし

14 AUG  ついていけるか?ネットママに

02 JUL  ツ反BCGに寄せて、結核ウオーズ

28 JUN  インフルエンザと地域振興券

24 JUN  少小児科医化とインターネット

10 JUN  はしか?あせも?

16 APR  カルテの開示、さてさて

06 APR  私の骨折とインフォームドコンセント

22 MAR  育児をしない男を父親とは呼ばせない!   

 

 

 

 

                                        愛媛県宇和島市中央町1−10−5

                                        こおり小児科  桑折紀昭   

                                       ご意見、ご批判は E-mail:ice@lime.ocn.ne.jp